素晴らしきかなバングラディッシュ
12/28〜1/4にかけて、会社の後輩の結婚式に参加するために、バングラディッシュに行ってきました。
素晴らしきかなバングラディッシュ初めての海外旅行ということもあって驚くことばかりでした。
感動を失わないうちに、旅行記を書き留めておこうと思います。
バングラディッシュの結婚式
バングラディッシュでは日本の披露宴にあたるものが計4日間行われるようです。4日目は1/7ということで参加できませんでしたが、3日間素晴らしい経験をさせていただきました。
前日の昼くらいから家の前の道路がイルミネーションで飾られます。50メートル以上あったと思いますが、それだけ近所の皆さんも協力してくれているわけです。
さて、第1日目は、新婦側が新郎側の関係者を招待してパーティを行います。ただし、面白いことに新郎本人は参加できません。本当は父母も参加できないそうですが、今回は例外的に許されたということで参加していました。
新婦側で呼んだ生バンドの演奏が途切れなく続く中、新婦がおみこしのようなものに乗せられて登場します。華やかにオレンジと黄色の花で飾られた舞台に上がったあとは、参加者一同で、新郎側から贈ったウェディングケーキをスプーンで食べさせていき、お返しに食べさせてもらいます。参加者は軽く200人を超えていたと思います。そのうちの何人が食べさせたかわかりませんが、相当の人数であることは間違いなく、花嫁さんは大変です。私たちもちょっとだけすくって食べさせました。また、ケーキをあ食べさせたあとにおでこにカレー粉のようなものを塗ってあげるというのも面白かったです。
バンドの演奏は次第に盛り上がり、現地の人たちの好きなインドミュージックが流れるとみんなで踊りだします。ちなみにバングラディッシュはイスラム国なので酒は飲めません。すなわちみんな素面で踊っているわけです。根が明るいんですね。しかもダンスは上手で東京のディスコで踊っていても注目を浴びると思います。どこで練習しているのでしょうか?ちなみに身内の中にダンス好きの12歳の少年がいたのですが、かれはダンススクールで習ったと言っていました。本当かな?
踊り疲れた頃に別室に呼ばれて食事をいただきます。当然カレーですが、種類が豊富でどれもモジャ(おいしい)!
2日目は新郎側がホストになり、新婦本人は参加しません。何かじらしているのでしょうかね?!
実は新郎側は前日のパーティーを見て急遽パーティのメニューを充実させたそうです。急いでバンドを手配したり、メインの食事の前の軽食を用意したり大変だったようですが、「負けるわけにはいかない」というこことです。
この日私たち日本人グループの男メンバーは新郎の登場を演出する重大な役割をさせてもらいました。前日の花嫁登場が華やかだったので、それに負けないものをと考えた結果、せっかくの日本人の演出なので、伝統的な登場方法を変えて、日本の運動会でおなじみの騎馬戦スタイルで登場することにしました。これは現地の人も喜んでくれたようです。その後はこの日も新郎にケーキを食べさせたのですが、前日とは打って変わって思いっきり大きいかたまりを食べさせ、苦笑いしながら食べた新郎が仕返しとばかりに大きいかたまりを食べさせたりして、楽しく盛り上がりました。
この日の会場はとても広く、いすも自由に動かせるので、ところどころで勝手に盛り上がるグループができます。私たち日本人グループは珍しがられることもあって、あちこちの輪に加えられるのですが、「これはうちの従姉妹」などと言って美人のお姉さんを紹介してもらったりし、合コン大会のような雰囲気も一部ありでした。
3日目はいよいよメインのセレモニーです。家を出ると一面花で飾られた車が新郎を乗せるために待っていてびっくりしました。フロントガラスまで一面飾られているのは日本では怒られそうですが、こちらではOKなのでしょう。
今回、私たち日本人グループは何かとよい待遇を受けており、特に私は先輩という立場だったために何かと気を使わせてしまい申し訳なかったのですが、この車に乗せられたのは、本当に申し訳ない気持ちとありがたい気持ちで一杯でした。
会場に着くと、ブラスバンドが待ち構えており、彼らに先導される形で車が入り口まで入っていきます。入り口付近は大混雑で、みんな車の中の新郎を覗きます。
中に入ると、そこはバレーボールコートなら6面くらい入りそうな体育館のような式場でした。その真ん中は低いカーテンで仕切られており、新郎新婦はここでも端っこで向かい合う形で座ります。なかなか一緒にさせてもらえません。
私たちが入場した時、イコール新郎が入場したときですが、すでに多くの人が食事をしていたのですが、後で聞いたところでは新郎新婦が来る前に食うだけ食って帰ってしまう人もいるそうです。というわけで参加者は2000人ほどいたそうです。日本の芸能人の結婚式だと誰クラスでしょうかね。
この日は、日本人アワー、という感じで、私たち日本人グループにスピーチの時間が与えられました。私のスピーチの内容はこちらですが、話し終えて新郎本人の話をしなかったことに気づいて反省しました。会社から一人だけ行ったのに仕事の話をしなくてごめんなさい。でもそれくらいバングラディッシュ人の底力に感動していたのです。
スピーチのあとにお決まりの「乾杯」を歌い(昼間予行演習をしたおかげでばっちり!)、三本締め、万歳三唱で終わりました。三本締めのときに会場のみんなも一緒に拍手してくれたのが印象的でした。
日本人アワーが終わったら、親戚の皆さんのスピーチもあるのかと思ったら、他の人たちは新郎と一緒に写真をとるくらいで、ここでもVIP待遇を受けてしまったようです。なお、美女軍団に囲まれて写真を撮られている新郎はどうもにやけが止まらないようです。今後奥さんに誤解を受けないように注意してください!
ご飯を食べてから新婦側の舞台に行き、新郎新婦はやっと一緒になりました。クライマックスの指輪交換で奥さんは感極まり、両家の家族は抱き合い、私も感動してしまいました。
家に帰ると、屋上にステージが作られていて、写真撮影会を行い、部屋に入ります。部屋のベッドはやはり花で飾り立てられており、私たちが見られるのはここまでということで、THE ENDです。ただその後私たちがホテルに帰るときに、新郎が最後のお礼を言ってくれ、あまりにもしっかりした挨拶だったので、感動してしまいました。
とにかく大規模かつ感動的な結婚式でした!
バングラディッシュの観光・ショッピング
今回行ったのはチッタゴンという街で、バングラディッシュでは首都ダッカに次ぐ第2の都市です。日本でいえば大阪でしょう。
私たちが泊まったホテルはチッタゴン中央駅からは離れていますが、有名レストランや有名店が並ぶ通りのすぐ隣で、近くに大き目のマーケットもいくつかあり、さながら心斎橋あたりといったところでしょうか。
今回いろいろなマーケットで買い物をしましたが、買い物がこんなに面白いものかと思ってしまいました。
中でも面白かったのはサリー屋さんです。バングラディッシュのマーケットでは本当にたくさんのサリー屋さんがあります。
きれいめの店では、サリーが吊るしてあって自由に見ることのできるところもありますが、伝統的なスタイルは座敷にお兄さんたちが並んで座っていて、その前に客用のいすが並んでおり、いすに座ると次から次へとサリーを出して見せてくれるというものです。一番安いサリーがおそらく250tk(タカ)くらいだったと思います。600円くらいといったところでしょうか。FixedPriceと書かれている店では値引き交渉に応じてくれませんが、サリー屋さんの多くはその交渉が楽しみの一つでした。最初から250tkで買いたいというと、そのレベルのものを出してくれるようです。
大きなマーケットでは、階ごとにサリーの階、宝石の階、靴の階、電器製品の階のように別れています。値段についてはそんなに安いとは思いませんでした。サリーというのは要は布切れですから、それが日本でいくら位になるかわかりませんが、そんなに安くはないでしょう。セーターもちょっとよさそうなのは4000tkくらい(1万円近く)と言われましたし、ポロシャツもちょっと高級店ではありますが250tkでした。
あらためて、日本の牛丼屋やユニクロみたいな店は異常だと思います。ただし、安いものは安いです。tkを倍にすると大体円になりますが、コーヒーは街中の喫茶店で20tk、ホテルでも45tkですし、ボールペンは3tkでした。
街中は、人も多いですが、車と人力車とベビータクシー(オートバイ力車)もあふれており、空気は非常に汚いです。それと、牛の大群が歩いていたり、変な動物が歩いていたりするのが面白かったです。
1日、2〜30分ほど離れた湖に連れて行ってもらったのですが、そこはきれいでした。ベンガル虎のいる動物園を見て、湖の船に乗りました。湖の周りにはカップルが一杯いて、手を振ると振り返してくれました。
家の近くにあったモスクは、想像していた立派なモスクとは違いましたね。要は集会所でしかないのかな?
バングラディッシュのコンピュータ事情
インターネットはバングラディッシュでもちゃんと広まっていました。街中でいくつかサイバーカフェというような看板を見かけることができましたし、ホテルでもちょっと高いですができたそうです。1分10tkでしたっけ?下の絵は家庭用のサービスで、月500tkと書いてあります。ただし、家庭にはまだ浸透していないようです。
コンピュータ関連の店では、マシンの販売とインターネット接続とアプリケーションの開発をすべてやっているところが多いようです。マーケットの中では教育も行っている店もありました。EXCEL・WORDコースとかありましたよ。
近くのマーケットの本屋ではコンピュータ関連の本が充実していました。XMLなどの割と新しい本もあります。面白いのでベンガル語で書いてあるVBの本を買ってみました。本には300tkと書いてあるのに、110tkだったということは古本屋だったのでしょうか?日本では2〜3000円するでしょうね。
ところで、一番衝撃を受けたのは、結婚式の1日目に隣に座った12歳の少年でした。かれはソフトウェアとハードウェアの両方を勉強しており、将来はXMLとJAVAを使って仕事をしたいと言っていました。しかも英語はペラペラです。どういう内容を勉強しているのか聞けなかったのはこちらの英語力がないからで、残念でしたが、インターネットのホテル予約システムを作っている、と話したら目を輝かせてくれました。
さて、日本に英語がしゃべれてXMLという単語を知っている中学生は何人くらいいるんでしょうか?(うちの会社に何人いるんでしょうか、というのは言ってはいけない?)現在の日本の小中学校のコンピュータ事情はよくわかりませんが、自分のやりたいことに目を輝かせてのめりこんでいける子供が育ってくれることを期待したいです。
感謝
今回、本当に多くの人にお世話になりました。
ちょっと乱暴もののちびちゃん、女の子みたいな男の子だと思っていたら本当に女の子だったかとちゃんぺ、ダンス少年、はにかみ屋の運転手さん、私たちがあまり「モジャ(おいしい)」を連発するものだから、ご飯時でなくても「モジャ?」と聞いてくる後輩の親友、最高級レストランでご馳走してくれたおじさん(でも運転には気をつけて!)、わんこそばのようにご飯のおかわりをよそってくれたおじさん、パーティー会場の遠くからでも私の名前を呼んでくれた美人従姉妹、年齢詐称のそのお父さん、友達をたくさん紹介してくれてベンガル語もいっぱい教えてくれたその弟、おどけもののアロハ、口を真っ赤にしているそのお父さん、最初から最後の空港までつきっきりで面倒を見てくれたパジャマ、明るくてダンスの上手な妹さん(体調を崩させてしまってすみませんでした)、淡い恋は実らなかった?アーティストの弟君、食事時や休憩中にニコニコ話してくれたお父さん、お母さん、そして日本語を通訳してくれて私たちと皆さんの橋渡しをしてくれたお姉さん、本当に本当にありがとうございました。
そして、楽しい旅にしてくれた同行の皆さんと、こんな素晴らしい出会いの機会を作ってくれた後輩に感謝!!
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